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猫の結膜炎

眼科 記事一覧

  1. 猫の結膜炎

    915日は東京都内で開催されている日本臨床獣医学フォーラム・東京レクチャーシリーズの「猫の眼科疾患」についての講義に参加してまいりました。今回は猫の結膜炎についてお話させて頂きます。


    【猫の結膜炎】

    猫の結膜炎はウィルス又は細菌などによる感染性結膜炎が多いといわれています。

    <症状>

    流涙,眼瞼痙攣,結膜浮腫,結膜充血,角膜潰瘍

    (結膜浮腫がひどいと閉眼できずに角膜潰瘍になってしまうパターンが多いそうです)

    <原因>

    猫ヘルペスウィルス感染症

    猫カリシウィルス感染症

    ③クラミジア

    ④マイコプラズマなど

    ①と②は以前お話しさせて頂いたことのある猫のカゼの代表になるウィルスです。ワクチンを接種していても完全に防御できる訳ではありませんが、接種していれば感染しても軽い症状ですむ事が多いです。


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    ひどいくしゃみ,咳,鼻炎などカゼ症状をおこしている猫の目をみると,同時に結膜炎になっている事が多いです。特に①猫ヘルペスウィルス感染症は一旦よくなったようにみえてもウィルスが神経節に潜伏し,ストレスなどにより再度発症することがありますので,できるだけストレスのかからない環境で飼育して頂ければと思います。

    2010年09月18日(土) 投稿者 hagiwara | 勉強会, 感染症科, 眼科

  2. 白内障

    こんにちは。獣医師の萩原です。本日は夜から東京都内で開催されている日本臨床獣医学フォーラム・東京レクチャーシリーズの「視覚消失性疾患(失明)」についての講義に参加してまいりました。今回は「視覚消失性疾患(失明)」の1つである「白内障」についてご説明させて頂こうと思います。

    【白内障について】

    まず、正常な眼の模式図を下に示します。白内障とは「水晶体」の病気になります。

    正常眼

    白内障は、蛋白の変性、線維の膨化等により水晶体が混濁(白濁)した状態で、進行すると視力に影響を与え、失明の原因にもなります。わんちゃんにも比較的高頻度にみられる疾患です。
    これには先天性と後天性のものがあり、後天性の白内障として、発症した年齢により4歳以下で発症する若年性白内障、56歳になると発症する老年性白内障に分類されます。
    また、白内障の進行の順に①初発白内障 ②未熟白内障 ③成熟白内障 ④過熟白内障に分けられます。
    ①初発白内障:水晶体の一部にわずかな混濁がみられるもの。ほとんど視覚には影響しない。
    ②未熟白内障:水晶体は膨張し、混濁はあるがまだ視覚があるもの。
    ③成熟白内障:水晶体が完全に白濁して視覚を失ったもの。
    ④過熟白内障:水晶体の硬度が増し、水分が減少して小さくなったものなど。

    【治療】
    ①内科療法
    点眼などによって白内障の進行を阻止、遅延させるもので、治癒させるものではありません。

    【当院で使用しているライトクリーン(ピレノキシン)(犬老年性初発白内障進行防止剤)】

    ライトクリーン

    1日4~5回点眼します。

    ②外科療法
    治癒させ、視力を回復させることが目的です。
    超音波により水晶体を乳化・吸引し、眼内レンズを移植します。白内障の手術には特殊な機械・技術が必要になるため、ご希望があれば大学病院もしくは眼科専門の病院をご紹介させて頂きます。
    今回は白内障の機械や手術の方法についての講義もありました。今は機械の性能が向上していて、成功率も高くなっているようです。

    高齢のわんちゃんで、「最近、眼が白く濁ってきた」ことを主訴に来院なさる方が増えてきています。実際診察してみると、白内障と見え方が似ている「核硬化症」という加齢に伴う生理的変化であることもあります。「核硬化症」によって生活に支障をきたすほどの視力障害をおこすことはないため、治療の対象にはなりません。

    このような症状がみられましたら、お早めにご相談くださいね。

    2010年02月24日(水) 投稿者 hagiwara | 勉強会, 眼科, 診療日記

  3. 乾性角結膜炎(KCS・ドライアイ)

    11月1日(日)、午前診療終了後、東京都内で開催された眼科の勉強会に行ってまいりました。講義内容は炎症を伴う眼科疾患の診断と治療についてでした。
    今回は乾性角結膜炎(別名:KCS・ドライアイ)についてご説明させていただこうと思います。
    乾性角結膜炎は涙液(なみだ)の減少によって引き起こされる眼表面の炎症性疾患です。
    原因は免疫介在性・先天性(パグ・ヨークシャーテリア・チャウチャウに多いと言われています)・神経原性・外傷・感染症などがあげられますが、最も一般的な原因は免疫介在性であるといわれています。
    臨床症状として、眼への粘液・膿性分泌物の付着・眼瞼への乾燥した分泌物の付着・角膜潰瘍・角膜血管侵入・色素沈着・角膜光沢の低下・乾燥などがあげられます。
    診断は主にシルマーティア試験を行い涙の量を調べます。
    こちらがシルマーティア試験紙です。

    20091101_1

    下眼瞼(下まぶた)に試験紙を挿入し、1分間で濡れた長さを測定します。濡れた場所は青く染色されます。

    20091101_2

    15mm以上であれば正常、11~14mmであれば潜在的なドライアイの疑い、6~10mmであれば軽度なドライアイ、5mm以下であれば重度なドライアイと診断します。

    20091101_3

    このわんちゃんは27mmまで染色されており、15mm以上あるので、正常と診断しました。
    治療は主に免疫抑制剤・抗生剤・人工涙液などの点眼をし、一生涯の治療が必要となります。
    最近、目やにが多くなった、眼をしょぼしょぼしている、眼が赤くなったなどの症状がみられましたら、潜在的にドライアイをもっている可能性も考えられますので、お気軽にご相談ください。

    2009年11月07日(土) 投稿者 hagiwara | 勉強会, 眼科