泌尿器疾患 記事一覧
-
尿検査
先日は日本臨床獣医学フォーラム・東京レクチャーシリーズの腎臓病の講義を聴講しました。今回は尿検査についてお話し致します。

【尿検査】
①比重
屈折計を用いて比重を測定します。

*正常値
犬:1.030以上 猫:1.035以上②尿スティック検査
尿糖、ケトン体、ビリルビン、潜血、蛋白の有無、pHなどを調べます。

③尿沈渣
白血球、赤血球、細菌、結晶、細胞、円柱の有無などを顕微鏡で調べます。

④尿蛋白クレアチニン比(UPC)(外注検査)
蛋白の量はスティック検査で正確な値がわからないため、尿蛋白クレアチニン比を測定することをお勧めしています。

⑤尿培養・抗生物質感受性検査(外注検査)
主に細菌性膀胱炎を疑う時にお勧めしています。

特に腎臓病や膀胱炎の診断を行う際は尿検査をお勧めしています。その他様々な情報を得ることができるため、健康診断としても非常に有用な検査になります。
-
慢性腎臓病と食事療法
2月2日は東京都内で開催されている日本臨床獣医学フォーラム・東京レクチャーシリーズの「慢性腎臓病」についての講義に院長と参加してまいりました。今回は慢性腎臓病についてお話させて頂きます。
慢性腎臓病の治療は多岐にわたりますが、今回は主に食事療法についてご説明させて頂きます。腎臓病の療法食の有効性についての論文を以下の表に記載いたします。
【慢性腎臓病の犬における食事療法】(Jacob 2002)
生存日数中央値
腎不全による死亡
食事変更なし
188日
65%
腎臓病療法食
594日
33%
*療法食を食べたわんちゃんの方が、余命が約3倍に延長しました。
*わんちゃんは1~2週間かけてフードを変更していくと、ほぼ100%成功するといわれています。
【慢性腎臓病の猫における食事療法】(Elliot 2000)
生存日数中央値
腎不全による死亡
食事変更なし
264日
69%
腎臓病療法食
633日
48%
*ねこちゃんも、療法食を食べた方が余命が延長します。
*ねこちゃんは数週間から1~2ヵ月間でフードを変更すると、90~95%程度で成功するといわれています。わんちゃんに比べ、ねこちゃんの方が食事を変更するのは大変です。ねこちゃんはわんちゃんに比べ、ごはんを少し変えただけで食べなくなってしまうことが多いからです。よって時間をかけて少しずつ変更していくことが大切です。
★まとめ★
慢性腎臓病のわんちゃん・ねこちゃんは、腎臓病用療法食をできるだけ早期から開始した方が長生きできます。
【慢性腎臓病と飲水について】
慢性腎臓病の子は脱水しやすいため、十分に飲水してもらうことが大切です。ねこちゃんは水に対する嗜好がはっきりしており、好みの水や好みの飲み方にこだわりがある場合が多いので、自宅で十分な量の水を常に飲めるように配慮することが重要です
慢性腎臓病の症状は多飲多尿、食欲不振、体重減少、嘔吐など多岐にわたります。高齢の猫ちゃんに多くみられる病気で、血液検査・尿検査などによって比較的診断しやすい病気になりますので、中高齢の猫ちゃんは定期的に血液検査・尿検査をすると早期発見ができるかもしれません。
-
慢性腎臓病
獣医師の萩原です。私は9月26日(金)の午後から28日(日)までお休みを頂き、第11回日本臨床獣医学フォーラム年次大会という学会に参加してまいりました。
セミナーは朝から晩までに及び、内科学、外科学、腫瘍学、循環器病学、泌尿器病学など各分野の有名な講師の先生方が講演をしてくださいました。
特に慢性腎臓病の講義は勉強になりました。高齢になると、わんちゃんもねこちゃんも腎臓病になる確率が高くなってきます。腎臓病の早期発見には尿検査、血液検査が重要になります。腎臓病の症状として、多飲多尿(おしっこをたくさんして、お水をたくさんのむ)、食欲不振、嘔吐、下痢、便秘などがありますが、症状がでて来院する頃にはすでに手遅れになっていることも少なくはありません。ですから、早期発見・早期治療のためには、特に中高齢になったら定期的に診察させて頂き、身体検査・尿検査・血液検査などさせて頂くことが重要になってきます。治療法にはACE阻害薬といわれる血管拡張薬の内服、腎臓用療法食、点滴などがあるのですが、今回の講義ではACE阻害薬による内科治療の重要性について再認識いたしました。
獣医学は日進月歩で、常に勉強し続け、新しい知識をいれていかなければいけないと再認識しました。











