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蛋白漏出性腸症(低蛋白血症)

2013年10月の記事一覧

  1. 蛋白漏出性腸症(低蛋白血症)

    3歳のフレンチブルドックの女の子が下痢を主訴に来院されました。
    0453-01

    まずは糞便検査を行ったところ異常は認められなかったため、一般的な下痢の治療薬を処方しました。ほとんどの場合このような対症療法で改善します。しかしこの子は改善がみられなかったため感染性下痢の除外のために便の遺伝子検査(PCR検査)を行ったところ全て陰性でした。
    PCR

    また、血液検査にて低蛋白血症(Alb1.7・TP3.5)がみられました。
    低蛋白になると腹水・胸水がたまったり、血栓ができやすくなるため命に関わることがあります。よって診断を急ぐ必要があります。

    診断にはまず低蛋白血症を引き起こす他疾患を除外します。
    低蛋白血症の原因疾患としては蛋白漏出性腸症・蛋白喪失性腎症・肝不全・重度の皮膚欠損・重度の出血・胸・腹膜炎・飢餓・低栄養・膵外分泌不全・アジソン病・若齢動物などがあげられます。低蛋白血症になる病気は多数あるため、診断のためには多くの検査が必要になりますが、1つ1つ除外していくことが大切です。

    上記疾患を除外するために胸部・腹部X線検査・腹部エコー検査・尿検査・尿蛋白クレアチニン比・総胆汁酸・c-TLIの測定を行ったところ著変は認められなかったため、蛋白漏出性腸症を疑い、後日、内視鏡検査を行うことになりました。

    【内視鏡で観察した十二指腸粘膜】
    P1150155

    P1150156

    腸には明らかな病変は認められませんでした。ただし肉眼では正常にみえても顕微鏡でみると異常であることがあるため、蛋白漏出性腸症を疑い内視鏡検査をする際は生検鉗子を使い腸粘膜の生検を行います。

    【生検鉗子】
    P1150334
    この鉗子の先で腸粘膜を採材します。

    【生検した腸粘膜】
    P1150164

    腸粘膜を病理組織検査に提出したところ「慢性腸炎」と診断されました。

    慢性腸炎の原因としては①食事反応性腸症②抗菌薬反応性腸症③炎症性腸疾患などが考えられます。この3つは病理組織検査で鑑別することができないため各々の治療反応をみて診断します。今回は飼い主様がご家族で相談し、腸に負担をかけづらい食事を手作りする事になりました。その結果として下痢は良化し血液中の蛋白濃度は劇的に改善されました。
    DSC_0420

    【蛋白漏出性腸症とは】
    何らかの基礎疾患によって蛋白が腸粘膜から腸管腔に漏出し、血液検査にて低蛋白血症がみられる病態です。
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    <主な基礎疾患>
    腸リンパ管拡張症・炎症性腸疾患(IBD)・消化管腫瘍・重度の消化管寄生虫・真菌感染(国内はまれ)・腸重責・パルボウィルス性腸炎・胃潰瘍からの出血など
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    <臨床症状>
    下痢・嘔吐・体重減少・腹水・胸水・皮下浮腫・発作・血栓塞栓症など

    2013年10月29日(火) 投稿者 teramoto | 内視鏡, 治療例, 消化器疾患

  2. CT・MRI検査

    先日は新宿で開催されたCT・MRI検査のセミナーに参加してまいりました。本日はCT・MRI検査の特徴についてご説明致します。
    当院でできる画像検査(X線検査・エコー検査など)で病名・病変部を確定できない場合や詳しい術前検査が必要な場合にCT・MRI検査をお勧めすることがあります。
    P1110259

    【CTの特徴】
    胸部・腹部・骨・関節疾患の検出に優れております。

    <メリット>
    撮影時間が早い。
    骨や石灰化をきれいに描出できる。

    <デメリット>
    骨のアーチファクトを容易に受ける。
    放射線被爆がある。
    MRIに比較して組織のコントラストが悪い。
    P1110260

    【MRIの特徴】
    椎間板ヘルニア・脳・脊髄腫瘍・水頭症・脊髄軟化症などの脳・脊髄疾患の検出に優れております。

    <メリット>
    放射線被爆がない。
    骨によるアーチファクトがない。
    組織コントラストがよい。
    病変の検出感度が高い。

    <デメリット>
    撮影時間が長い。
    騒音
    骨や石灰化病変に関する情報に乏しい。
    金属類を持ち込めない。
    P1110264
    検査をご希望の際は動物健診センターキャミックまたは大学病院にご紹介しております。

    2013年10月29日(火) 投稿者 hagiwara | 勉強会, 画像診断

  3. 尿蛋白/クレアチニン比(UPC)

    先日は六本木で開催された猫の多飲多尿のセミナーに行ってきました。本日は尿蛋白/クレアチニン比(UPC)についてお話し致します。
    UPC

    【尿蛋白/クレアチニン比(UPC)】
    尿中の蛋白が有意に高いかどうかを調べる検査です。尿を外部の検査センターに提出し検査しております。
    尿検査にて蛋白尿が疑われた際、検査をお勧めしています。
    尿蛋白は膀胱炎・腎臓病・免疫疾患・高血圧などによって検出されるため、まずは膀胱炎の除外と血圧測定が必要になります。

    <検査結果>

    尿蛋白/クレアチニン比(UPC) 判定
    0.2未満 非蛋白尿
    猫:0.2~0.4犬:0.2~0.5 ボーダー
    猫:0.4以上犬:0.5以上 蛋白尿

     

    2013年10月25日(金) 投稿者 hagiwara | 勉強会, 検査, 泌尿器疾患

  4. 新メンバー追加☆

    再びこんにちは笑!看護士の大澤です☆
    初の2回目投稿です!

    この前、ポストカードをくださった飼い主様(http://www.m-ah.net/blog/2810/)が
    今回もポストカードとわんちゃん*ねこちゃんの置物を描いてプレゼントしてくださいました゜∀゜

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    無題

    2

    3無題
    私はこの飼い主様の描くイラストが大好きです*´∀`*
    今回も癒される素敵な作品をありがとうございました♪
    2枚目のわんちゃん*ねこちゃん*うさちゃんズは待合室にいますので
    みなさまも間近で見てみてください^^

    こちらも最後まで読んで頂きありがとうございました☆_ _)″

    2013年10月24日(木) 投稿者 osawa | いただき物, できごと, 立川市マミー動物病院ブログ

  5. ハリーのNEWベッド☆

    こんにちは、看護士の大澤です☆

    最近ついにハリーのベッドが新しくなりました*´∀`*

    P1150316

    最初は犬舎に置いてもこれはなんだ゜д゜!?みたいな感じで
    使ってくれなかったのですが、ハリーをその上に座らせてみたら
    いい感じだったようで、今では前のと同じように使ってくれています♪

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    手を乗せてるのがとっても可愛い*´∀`*

    P1150315
    ハリーは、ベッドの端にアゴを乗せるのが好きで、
    よくこうしてまった~りとしています☆*゜
    そんなハリーを見てスタッフは毎日癒されております^^

    今回も最後まで読んで頂きありがとうございました*_ _)″

    2013年10月24日(木) 投稿者 osawa | できごと, ハリー君日記, 立川市マミー動物病院ブログ

  6. 11月の診察時間の変更と臨時休診日のお知らせ

    【11月】
    7日~10日
    海外研修の為、院長が不在となります。
    その間の診察は副院長がおこない、診察時間は午前中のみとなります。

    10日(日)
    勉強会参加の為、診察時間が11時までとなります。
    P1140934
    ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願い致します。

    2013年10月21日(月) 投稿者 ishiguro | お知らせ, 臨時休診日・診察時間変更

  7. 勉強会に参加しました

    こんにちは、看護師の石黒です。
    先日、【日本臨床獣医学フォーラム年次大会2013】
    という勉強会があり、看護師向けの講義を受講してまいりました。
    KONICA MINOLTA DIGITAL CAMERA
    なかなか時間が取れず、このような勉強会に参加することが
    難しかったのですが、今回受講してとても刺激を受けました。
    P1140542
    時間があるときには勉強会に参加してスキルアップしたいと思います!

    2013年10月18日(金) 投稿者 ishiguro | 勉強会, 立川市マミー動物病院ブログ

  8. 内視鏡による胃内異物摘出術

    5ヵ月齢のわんちゃんが肉団子を串ごと食べてしまったとの主訴で来院されました。
    1

    まずはX線造影検査を行ったところ、胃内に串が残存していることが疑われました。
    X線検査にて異物はうつることもありますが、うつらないこともあります。
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    このまま胃内に竹串が残ったままだと胃潰瘍・胃穿孔をおこし命に関わることもあるため、飼い主様と相談した結果、まずは内視鏡による異物摘出を試みたところ、胃内に竹串がみられました。
    4

    胃粘膜には発赤・出血痕がみられ、竹串が胃粘膜を刺激してしまった可能性が考えられました。
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    内視鏡にて竹串を摘出しました。
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    【摘出した竹串】
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    内視鏡によって食道内・胃内異物を手術せずに摘出できることがあります。摘出できない場合は手術が必要になります。

    当院では異物を食べてしまった子に対しては、吐かせることができる異物の場合、催吐処置をすることがありますが、尖がったものなど吐かせることができない異物の場合はまずは内視鏡にて摘出を試みて、摘出が難しいようでしたら飼い主様と手術を行うか相談しております。

    今回のように尖がった物質は催吐させることによって食道を穿孔させてしまう可能性があるため催吐処置をすることはできません。内視鏡または外科手術が第一選択となります。

    2013年10月16日(水) 投稿者 teramoto | 内視鏡, 治療例, 消化器疾患, 画像診断

  9. ハリーの新生活!

    こんにちは、看護士の大澤です☆

    今日からハリーがカラー生活になってしまいました!!
    P1150286

    でも、ご心配なく^^☆
    病気ではなく、自分で目の上を引っかいて傷つけてしまったので
    傷が治るまでの間のカラーです!
    無題

    最初につけた時は数分間姿勢も変えずに止まってました゜∀゜;
    歩くのもなぜかものすごくゆっくりでぎこちなかったのですが
    今はだいぶ慣れたようで扉にカラーをぶつけながら歩いてます笑

    ハリー

    本人はとっても元気です*´∀`)ノ

    今回も最後まで読んでいただきありがとうございました*_ _)″

    2013年10月11日(金) 投稿者 osawa | できごと, ハリー君日記, 立川市マミー動物病院ブログ

  10. 猫健康診断キャンペーンのお知らせ

    10月・11月限定で、猫ちゃんの健康診断キャンペーンを
    おこなっています。
    病気は、早期発見・早期治療が大切です。
    採血だけなので予約は不要です。
    【健康診断で分かる主な病気】
    ・腎不全
    ・糖尿病
    ・甲状腺機能亢進症   など
    詳しくはお電話でお問い合わせください。
    EPSON MFP image

    2013年10月11日(金) 投稿者 ishiguro | お知らせ, 検査