先日は日本臨床獣医学フォーラム・東京レクチャーシリーズの神経病についての講義を受けました。
今回は神経病の1つである重症筋無力症についてお話し致します。
【重症筋無力症】
重症筋無力症とは筋肉の脱力を主徴とする疾患です。犬での発生はあまり頻繁ではありませんが、猫ではさらにまれな病気だといわれています。動物では先天性、後天性、さらに後天性を劇症型、全身型、局所型の3型に分類するのが一般的です。
【病型分類と主な症状】
型別 |
侵される部位 |
症状 |
局所型 |
眼筋や顔面周囲の筋肉 |
角膜反射の減退・消失 |
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咽頭筋の麻痺 |
嚥下困難 |
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食道筋の運動不全 |
吐出 |
全身型 |
四肢の筋肉(特に後駆) |
易疲労性 |
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起立位での振戦 |
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全身の横紋筋の麻痺 |
巨大食道、その他 |
劇症型 |
急速な呼吸筋の麻痺 |
呼吸困難 |
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誤嚥性肺炎 |
治療は臭化ピリドスチグミンの投与になります。また、誤嚥性肺炎がある場合はその治療も必要になります。
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