先日は皮膚病のセミナーに行ってまいりました。
主に犬のアトピー性皮膚炎についての講義でした。
【アトピー性皮膚炎】
アトピー性皮膚炎は一般的に痒みを伴いますが、痒みを伴う皮膚病の全てがアトピー性皮膚炎というわけではありません。痒みがでる他の皮膚病を検査で除外することが大切です。
<診断の手順>
①外部寄生虫症の検査・治療
皮膚検査で外部寄生虫を除外します。特に疥癬・ノミに感染すると痒みを伴いますので除外することが大切です。
②合併症の検査・治療
皮膚検査などで他に合併症がないかどうか調べます。特に膿皮症とマラセチア性皮膚炎は痒みを伴うことが多いので除外することが大切です。
③アトピー性皮膚炎の臨床的事項との一致
*アトピー性皮膚炎の臨床的特徴*
慢性の強い痒みがあり、徐々に悪化
初発年齢が3歳以下
犬種が好発犬種
病変分布が頭部・体幹腹側・四肢内側と先端
上記と一致しているか確認します。
アトピー性皮膚炎はヒトにおいても有名な病気のため痒みを伴う皮膚病はアトピー性皮膚炎だと思われがちですが、痒みを伴う皮膚病はアトピー性皮膚炎のみではありません。まずは外部寄生虫やその他感染症がないかどうか各種検査で調べることが大切です。
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