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インスリノーマ

インスリノーマ

投稿者 hagiwara | 内分泌疾患, 勉強会, 腫瘍科

126日、27日はお休みを頂いて、母校の麻布大学で開催された日本獣医がん学会に参加してまいりました。今回のシンポジウムはインスリノーマでした。
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【インスリノーマ】
インスリノーマとはインスリン(血糖値を下げるホルモン)を分泌する膵臓β細胞の腫瘍です。腫瘍細胞による過剰なインスリン分泌によって低血糖になり様々な症状がみられます。ヒトではほとんど良性ですが、犬ではほとんどが悪性になります。

<臨床症状>
発作・虚弱・虚脱・運動失調・筋肉の痙攣・沈鬱・多飲多尿・失神など
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<挙動>
ほとんどが悪性腫瘍
転移性が高く、診断時に51%で転移があったという報告がある

<診断>
低血糖と血中インスリン濃度の上昇
他の低血糖になる病気を除外
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<治療>
①外科療法
第一選択となる。
罹患犬の10%以上で複数の腫瘍が認められる
術後中央生存期間は12.5カ月との報告がある
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②内科療法
手術による摘出が不可能な場合や手術を行わない場合は内科療法が行われる
運動制限
高蛋白質・低炭水化物の食事を少量頻回給与
薬物療法(ステロイド・ジアゾキシド・オクトレオチド・ストレプトゾトシンなど)
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今回、海外の先生がインスリノーマについて講義をされた後、各病院による症例発表がありました。基礎知識を復習する事ができ、また新しい知見もあり勉強になりました。

お問い合わせ:TEL 042-531-3912

■東京都立川市のマミー動物病院/対応エリア

<東京都> 立川市、武蔵村山市、昭島市、福生市、瑞穂町

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