12月10日(水)休診日、昼から院長と二人で、横浜で開催されているiVEAT 超音波研修に参加してまいりました。本日は腎臓と副腎についての研修でした。
【腎臓】
腎臓は腹腔内に左右1つずつある臓器で、レントゲン検査では大きさ・形・位置・腎結石の有無(*レントゲン検査で診断できない腎結石もあります)などはわかりますが内部構造はわかりません。しかし、超音波検査では内部構造・形・血流なども詳細に評価することができ、超音波検査に非常に適した臓器になります。
【腎臓の超音波検査画像】
腎臓は皮質(超音波検査で白くみえる部分(高エコーといいます))と髄質(黒くみえる部分(低エコーといいます))があり、皮質と髄質の高さの比は通常1:1になります。皮質が高エコーの時は、糸球体腎炎・間質性腎炎・猫伝染性腹膜炎(FIP)・リンパ腫などが疑われます。他、水腎症、結石、嚢胞、腫瘤なども超音波検査で診断できます。
【副腎について】
副腎は腎臓の頭側に左右1つずつある臓器です。厚さは正常で6mm以下しかなく、レントゲン検査では評価ができません。副腎のサイズと形状の評価は主に副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)を診断する際に重要になり、診断には超音波検査が必須になります。
両側性に肥大している場合は下垂体性のクッシング症候群が疑われ、片側性に腫大し、形態が変化している時には副腎腫瘍が疑われます。
【副腎の超音波検査画像】
超音波検査は体に負担がなく、安全に腹部臓器(肝臓・脾臓・腎臓・膀胱・腸など)や心臓の様子を診断できますので、病気の時はもちろん、健康診断にも優れている検査です。もし興味がございましたら、一度ご相談ください。
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