5月26日(木)は以前、告知しましたように、診察を午後6時までに短縮して院長と二人で日本臨床獣医学フォーラム・東京レクチャーシリーズの「聴診」についての講義に参加してまいりました。
【聴診】
私たちは診察時必ずといっていいほど聴診器で聴診しますが、主に心音と呼吸音を聴いています。
心音は特に①心拍数②リズム(不整脈の有無)③雑音の有無に注意して聴診します。
呼吸音は特に呼吸数とラッセル音(肺炎や肺水腫など呼吸器疾患の時にでる音)に注意して聴診します。
当院にある聴診器をいろいろ集めてみましたのでご紹介致します。
【リットマンクラシックⅡ S.E.(一般診療用聴診器)】
最も一般的な聴診器で、私が学生の時に購入しました。
学生や新人獣医師はまずこの聴診器を購入する人が多いです。
「リットマン」とは獣医の中で最も人気がある海外メーカーの名前になります。
チューブには様々な色があります。
【リットマンカーディオロジーS.T.C.】
こちらは心臓病診療に特化した聴診器です。
【ステレオ・フォネット】
国産のステレオ聴診器になります。私が勤務医3年目の時に購入しました。当初、聴診に自信がなく悩んでいたところ、この聴診器を勧められました。驚くほど心雑音や呼吸音が大きく立体的に聴こえる素晴らしい聴診器です。
チェストピース(動物の体にあてる部分)が2つにわかれていることによって、音をステレオで聴取でき、左右の耳に別々に聞こえるのです。
今回、講演した先生の大学病院に、心雑音を主訴に紹介された症例の8割は心雑音がないそうです。すなわち、心雑音がないにも関わらず、心雑音があると誤診してしまう獣医が非常に多いそうです。このような誤診をしないように、日々聴診を鍛えなければならないなと思いました。
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