先週はオンラインセミナーでミニチュア・ダックスフンドに多い病気である「リンパ形質細胞性鼻炎」についての講義をうけました。
【リンパ形質細胞性鼻炎】
<病因>
吸引性の刺激物質・アレルゲン・免疫介在性などが疑われていますが、明確な原因は不明。
<好発>
若齢から中年齢の小型動物。猫よりも犬が多い。ウィペットやダックスフンドに多い。
<臨床症状>
くしゃみ・逆くしゃみ・鼻をならす
透明な漿液性または粘液性の鼻汁(主に両側性)
二次感染が起こると膿瘍粘液性
ひどい鼻出血はみられないが、鼻汁が血様になることはある
過度の後鼻漏があると誤嚥して咳や肺炎をおこすことがある
<診断>
CT・MRI検査にて他疾患の除外
確定診断は内視鏡検査にて鼻腔粘膜の生検
<治療>
内科療法(ステロイド・免疫抑制剤・抗生物質・ネブライザーなど)
今回講義をされた先生が経験している症例のうち99%がロングヘアーのミニチュア・ダックスフンドだそうです。特に7歳以上のロングヘアーのミニチュアダックスフンドの子でなかなか鼻汁がとまらない場合はこの病気である可能性も考えられます。まずは他疾患の除外が必要になりますのでお早めにご来院ください。
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