消化器疾患 記事一覧
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腸鉗子
先週は東京都内で開催されているハイパージョイントセミナーの「腸の手術」についての講義に参加してまいりました。
セミナーの途中で「腸鉗子」という器具が紹介されました。腸鉗子とは腸を切除する際に消化管内容物が外にもれないようにおさえる器具になります。
【腸鉗子】
腸を切除する際は2本の腸鉗子で腸をはさんでから行います。当院にも腸鉗子はありましたが、さらに良さそうだったので購入しました。
1時間指をはさみ続けても痛くない腸鉗子がよいそうで、腸をやさしくとめることができます。指をはさんでもあまり痛くありません。
手術器具は高価なものが多いですが、良い買い物ができました。
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感染性下痢におけるPCR検査(遺伝子検査)
本日は東京都内で開催されている日本臨床獣医学フォーラム・東京レクチャーシリーズ の「消化器病」についての講義に参加してまいりました。
本日は感染性下痢におけるPCR検査(遺伝子検査)についてご説明致します。
【感染性下痢におけるPCR検査(遺伝子検査)】
下痢の原因は、感染性(細菌・原虫・寄生虫・ウィルスなど)・食事性・炎症性腸疾患・腫瘍性・膵外分泌不全・ストレスなど多岐にわたります。
なかでも感染性下痢はよくみられますが、今まで迅速かつ正確性が高くお手頃な料金で利用できる検査はありませんでした。
IDEXX RealPCRの下痢パネルはリアルタイムPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)(遺伝子検査)を利用しており、ひとつの検体から犬で7種類、猫では8種類のもっともよく見られる病原体を検出することができます。ウイルス・細菌・原虫など異なる種類の病原体を一度に検査できることも大きなメリットです。
<以下の症状がでている子にお勧めします>
①頻回の水様便が認められる
②下痢・嘔吐
③便に血液や粘液,未消化のフードが混ざっている
犬下痢パネルを実施した検体では、7種類のうち1つ以上の病原体が陽性だったものは62%,猫下痢パネルを実施した検体では、8種類のうち1つ以上の病原体が陽性だったものは63%でした。
以下の表は、IDEXX RealPCRにおける発生頻度を示したものです。 (IDEXX Laboratories Inc.で8週間の間に受けつけた検体で、それぞれの病原体について発生頻度を算出)
<犬下痢パネル>
1. C. perfringens Enterotoxin A(クロストリジウム・エンテロトキシン) 44.7%
2. 犬腸管コロナウイルス 14.4%
3. Giardia sp.(ジアルジア) 9.1%
4. Cryptosporidium sp.(クリプトスポリジウム) 8.7%
5. 犬パルボウイルス 26.3%
6. 犬ジステンパーウイルス 2.9%
7. Salmonella sp.(サルモネラ) 0.5%
<猫下痢パネル>
1. 猫コロナウイルス 46.2%
2. C. perfringens Enterotoxin A(クロストリジウム・エンテロトキシン) 31.6%
3. Tritrichomonas foetus(トリコモナス) 12.0%
4. 猫汎白血球減少症ウイルス 6.0%
5. Cryptosporidium sp.(クリプトスポリジウム) 5.1%
6. Giardia sp.(ジアルジア) 4.3%
7. Toxoplasma gondii (トキソプラズマ) 1.7%
8. Salmonella sp.(サルモネラ) 0.5%
この検査がでる前までは、各々の感染症を別々に検査しなければならなかったため、全部調べるとなると相当手間と時間がかかりました。
感染性下痢の原因をまとめて・正確に・比較的安価に調べることができ、便利になったなと思います。
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犬のキシリトール中毒
昨日は東京都内で開催されている日本臨床獣医学フォーラム・東京レクチャーシリーズ の「肝疾患の治療とモニター」についての講義に参加してまいりました。
今回は肝不全の原因となるキシリトールについてお話させて頂きます。
【犬のキシリトール中毒】
キシリトールは砂糖不使用のガムや歯磨きなどに含有されている甘味料です。ヒトはキシリトールを摂取しても無害ですが、犬では命にかかわるような中毒をひき起こすことがあるといわれています。
体重10kgのワンちゃんが、1g摂取すると低血糖になり、5g摂取すると急性肝不全になるリスクがあるため、1~5g摂取した場合には入院下でモニタリングが必要になり、5g以上摂取した場合には入院治療が必要になるといわれています。
大きいボトルに入ったガムが販売されるようになってから、ワンちゃんのキシリトール中毒が増えたそうです。150g入りの大きいボトルに入ったガムの中には64.3gのキシリトールが含まれているといわれています。よって、ワンちゃんがいたずらしてボトル1本分のガムを食べてしまった場合かなり危険です。万が一、摂取してしまった場合は、どのくらい摂取したかを確認してから病院にご来院ください。
だいぶ減ってはきましたが、今でもキシリトール入りのガムがワンちゃん用に販売されています。ヒトではキシリトールの摂取によって虫歯ができにくくなるといわれておりますが、犬はヒトとは違い虫歯は極めて少なく、キシリトールを積極的に摂取した方がよいとは思えません。
ワンちゃんはヒトとは違い虫歯は極めてまれですが、歯周病は多いので歯磨きを心がけましょう。
歯磨きの方法はビルバック社のホームページ・大澤さんが書いたブログをご覧下さい。
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肝疾患
3月2日は東京都内で開催されている日本臨床獣医学フォーラム・東京レクチャーシリーズの「肝臓の検査」についての講義に院長と参加してまいりました。
【肝疾患の徴候】
特異的徴候
非特異的徴候
肝腫大
沈鬱
肝萎縮
体重減少
黄疸
食欲低下
食後肝性脳症
嘔吐
腹水
上記のように肝疾患の症状には特徴的な症状と特徴的ではない症状があります。体重減少や食欲低下などは肝臓以外の病気でもみられます。
肝臓が悪いかどうかは血液検査などの各種検査を行うことによってわかります。
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吐出と嘔吐
2月6日(日)は診察終了後、院長と横浜の勉強会に行ってまいりました。横浜までは片道2時間もかかり、移動ですっかり疲れてしまいました。
講義は内科と外科が1時間半ずつで、内科は消化器疾患についてのお話でした。今回は吐出と嘔吐についてご説明させて頂きます。
【吐出と嘔吐について】
*吐出
胃に到達する以前の食物が逆流して吐き出されること。
→食道に異常がみられることが多いです。(ただし胃腸の異常による嘔吐の後、二次的に食道炎になり、吐出がおこることもあります。)
*嘔吐
胃・十二指腸の内容物が口から吐き出されること。
→胃・十二指腸以降に異常がみられることが多いです。
吐出
嘔吐
吐物の内容
食べたもの
食物および胃液(±胆汁)
消化の程度
未消化物
一部消化~消化
吐物のpH
>4
<3
食後の経過時間
食後まもなく
様々
異常部位
咽喉頭・食道に多い
胃・十二指腸以降
上の表をみれば吐出か嘔吐か簡単に区別がつきそうですが、実際なかなか区別しにくいことも多く、同時におこっていることもあります。
吐いてしまった時は、食後すぐなのか、食べたものなのか、胃液は混ざっていないか、胆汁(黄色です)は混ざっていないかなどを確認して頂くことが大切です。万が一、吐いてしまった時は、吐物をお持ち頂ければ何かわかるかもしれません。
【下からみたハリー君】
いつも口があいてます。
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消化管・膵臓の超音波診断
9月29日は東京都内で開催されている日本臨床獣医学フォーラム・東京レクチャーシリーズの「消化管・膵臓の超音波診断」についての講義に参加してまいりました。
以前も消化管(胃・腸)・膵臓の超音波検査についてお話させて頂いた事がありますが、嘔吐・下痢などの消化器疾患の診断では画像診断が非常に重要になります。
私も以前は「消化管はガスを多量に含んでいるため、超音波でみてもよくわからない」という先入観がありましたが、絶食をしてもらい、性能の良い超音波診断装置を用いることによって、X線や内視鏡検査では得られない消化管壁の厚さや消化管の運動性、他臓器の異常などを確認できるようになりました。
【当院の超音波診断装置】
第1診察室にあります。検査前にお腹の毛を悌毛することをお勧めしております。(お腹の中の臓器が断然みやすくなります)
嘔吐や下痢などの消化器症状が続くわんちゃん・ねこちゃんは、超音波検査を受けることをお勧めしております。
最近寒くなってきましたが、ハリー君は今日も快便です。
私はストレス・食べ過ぎですぐにお腹をこわすので、ハリー君がうらやましいです。
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難治性下痢
こんにちは。獣医師の萩原です。5月23日(日)は診察が終わってから「難治性下痢」についての勉強会に参加してまいりました。
下痢はわんちゃん・ねこちゃんともに来院理由として最も多い病気の1つです。
一般的に下痢をしている子全員に多くの検査が必要になるわけではありません。対症療法(止瀉剤・整腸剤・抗菌薬など)で短期間のうちに症状が消失すれば必ずしも精査は必要ではありません。実際、下痢で来院されるほとんどの子は対症療法で治ることが多いです。
しかし、対症療法を行っても下痢が完全に良化せず慢性化してしまった場合(3週間以上)には、慢性疾患が存在する可能性があるため精査を考慮します。また下痢以外の症状(体重減少・食欲低下・嘔吐など)が重度に認められる場合には時間的な余裕があまりないと考え、精査を急ぎます。
今回は慢性下痢の原因として多い疾患(細菌性腸炎・消化器型リンパ腫・リンパ管拡張症・大腸炎症性ポリープ・炎症性腸疾患・過敏性腸症候群など)の診断・治療法についての講義を聴き、新たな発見があり勉強になりました。
【実家の愛犬ゴンちゃん(12歳・柴犬】】

ゴンちゃんも今まで何度か下痢をしたことがありますが、全て対症療法で良くなりました。私も獣医師になりたての頃、原因不明の下痢が約1ヵ月間続き、8kgくらい痩せたことがあります。精査をしましたが、特に異常はみられず、過敏性腸症候群(ストレス)ではないかと言われました。(その後すぐにリバウンドで太ってしまい、以前より体重は重くなってしまいました・・・)
わんちゃん・ねこちゃんもストレスで下痢をすることがあります。下痢をした時にはまずは何かストレスになること(環境・気温・食事の変化など)がなかったか思い返して頂ければと思います。 -
急性嘔吐
4月11日(日)は消化器疾患についての講義に参加してまいりました。
下痢・嘔吐などの消化器疾患は、わんちゃん・ねこちゃんともに多い病気の1つになります。今回は急性嘔吐についてお話しさせて頂きます。急性嘔吐は不適切な食事や異物摂取など原因が特定できることもありますが、一般的な検査で原因が特定できないことも非常に多いです。原因が特定できない急性嘔吐の場合には、まずは対症療法を行うことになります。急性嘔吐の対症療法としては12~24時間の絶食、水分および電解質の補充、制吐薬や消化管運動機能改善薬の投与などを考慮します。
急性胃炎のきっかけとしては個人的には季節の変わり目やいつもと違うフードの給餌、ストレスがかかるような出来事がある時に多いと感じています。嘔吐とともに下痢をおこす子もいます。突然の嘔吐で動揺してしまう飼い主さんも多いですが、その際はお早めにご連絡ください。また、診断の助けとなりますので来院時には吐いた物と便(下痢の時)を御持参いただければと思います。
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肝臓切除
本日は夜から東京都内で開催されているハイパージョイントセミナーに参加してまいりました。今回は「肝臓切除」についての講義でした。
肝臓切除は、肝臓腫瘍、肝臓の生検(組織検査)などの時に実施します。肝臓腫瘍の50%以上は肝細胞癌で、そのほとんどが単発性で孤立性(病変が1箇所)といわれており、治療は主に外科手術になります。手術は腫瘍が単発・塊状で、肝内・腹腔内・遠隔転移がなく、大血管との癒着などがみられず、十分な肝予備能があり、麻酔に耐えられる体力があれば適応であるとされています。今回は主に術式についての講義でした。今まで教わってきた術式とは違い、こういった方法もあるのだな、と勉強になりました。肝臓腫瘍の症状は元気・食欲低下などの非特異的症状(肝臓腫瘍以外の病気でもみられる症状)、腹部膨満、腹水、貧血などです。腫瘍が相当大きくなってからでないと症状がでてこない事もあります。健康診断で偶然みつかることもありますので、特に中・高齢になりましたら定期的に健康診断されることをお勧めします。






















