2011年5月の記事一覧
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ハリーが大きくなりました☆
2011年05月31日(火) 投稿者 osawa | ハリー君日記, 立川市マミー動物病院ブログ
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聴診
5月26日(木)は以前、告知しましたように、診察を午後6時までに短縮して院長と二人で日本臨床獣医学フォーラム・東京レクチャーシリーズの「聴診」についての講義に参加してまいりました。
【聴診】
私たちは診察時必ずといっていいほど聴診器で聴診しますが、主に心音と呼吸音を聴いています。
心音は特に①心拍数②リズム(不整脈の有無)③雑音の有無に注意して聴診します。
呼吸音は特に呼吸数とラッセル音(肺炎や肺水腫など呼吸器疾患の時にでる音)に注意して聴診します。
当院にある聴診器をいろいろ集めてみましたのでご紹介致します。
【リットマンクラシックⅡ S.E.(一般診療用聴診器)】
最も一般的な聴診器で、私が学生の時に購入しました。
学生や新人獣医師はまずこの聴診器を購入する人が多いです。
「リットマン」とは獣医の中で最も人気がある海外メーカーの名前になります。
チューブには様々な色があります。
【リットマンカーディオロジーS.T.C.】
こちらは心臓病診療に特化した聴診器です。
【ステレオ・フォネット】
国産のステレオ聴診器になります。私が勤務医3年目の時に購入しました。当初、聴診に自信がなく悩んでいたところ、この聴診器を勧められました。驚くほど心雑音や呼吸音が大きく立体的に聴こえる素晴らしい聴診器です。
チェストピース(動物の体にあてる部分)が2つにわかれていることによって、音をステレオで聴取でき、左右の耳に別々に聞こえるのです。
今回、講演した先生の大学病院に、心雑音を主訴に紹介された症例の8割は心雑音がないそうです。すなわち、心雑音がないにも関わらず、心雑音があると誤診してしまう獣医が非常に多いそうです。このような誤診をしないように、日々聴診を鍛えなければならないなと思いました。
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シェルティー (シェットランド・シープドック)
先週はシェルティーの女の子が来院されました。ハリー君より小柄でかわいらしいわんちゃんです。
東京ラスクを頂きました。アーモンドがのっていておいしかったです。ごちそうさまでした。
私はハリー君と出会うまでシェルティーの子はクールな子が多いと思っていましたが、実際一緒にいると表情が豊かでのんびりしていてかわいらしいです。非常に飼いやすい犬種だと思います。
ちなみにふわふわの毛が自慢のシェルティーですが、シャンプーするとこんな感じになります。
【シャンプー中のハリー君】
シャンプー中はとても表情が暗く、いつも震えています。
ハリー君はシャンプーがあまり好きではないようです。
シェルティーは濡れると結構小さいです。
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パピーパーティーからしつけ教室に変更しました☆
こんにちは、看護士の大澤です^^
今日は病院からお知らせがあります!
以前当院では『パピーパーティー』という名前で行っておりましたが、今回名前を『しつけ教室』にして、内容も少し変更しました☆
しつけ教室も完全予約制(TEL:042-531-3912)で、料金は、1コース3回で3000円になります。☆詳しくはこちらをご覧下さい↓
zp8497586rq2011年05月21日(土) 投稿者 osawa | お知らせ, 立川市マミー動物病院ブログ
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感染性下痢におけるPCR検査(遺伝子検査)
本日は東京都内で開催されている日本臨床獣医学フォーラム・東京レクチャーシリーズ の「消化器病」についての講義に参加してまいりました。
本日は感染性下痢におけるPCR検査(遺伝子検査)についてご説明致します。【感染性下痢におけるPCR検査(遺伝子検査)】
下痢の原因は、感染性(細菌・原虫・寄生虫・ウィルスなど)・食事性・炎症性腸疾患・腫瘍性・膵外分泌不全・ストレスなど多岐にわたります。
なかでも感染性下痢はよくみられますが、今まで迅速かつ正確性が高くお手頃な料金で利用できる検査はありませんでした。IDEXX RealPCRの下痢パネルはリアルタイムPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)(遺伝子検査)を利用しており、ひとつの検体から犬で7種類、猫では8種類のもっともよく見られる病原体を検出することができます。ウイルス・細菌・原虫など異なる種類の病原体を一度に検査できることも大きなメリットです。
<以下の症状がでている子にお勧めします>
①頻回の水様便が認められる
②下痢・嘔吐
③便に血液や粘液,未消化のフードが混ざっている犬下痢パネルを実施した検体では、7種類のうち1つ以上の病原体が陽性だったものは62%,猫下痢パネルを実施した検体では、8種類のうち1つ以上の病原体が陽性だったものは63%でした。
以下の表は、IDEXX RealPCRにおける発生頻度を示したものです。 (IDEXX Laboratories Inc.で8週間の間に受けつけた検体で、それぞれの病原体について発生頻度を算出)
<犬下痢パネル>
1. C. perfringens Enterotoxin A(クロストリジウム・エンテロトキシン) 44.7%
2. 犬腸管コロナウイルス 14.4%
3. Giardia sp.(ジアルジア) 9.1%
4. Cryptosporidium sp.(クリプトスポリジウム) 8.7%
5. 犬パルボウイルス 26.3%
6. 犬ジステンパーウイルス 2.9%
7. Salmonella sp.(サルモネラ) 0.5%<猫下痢パネル>
1. 猫コロナウイルス 46.2%
2. C. perfringens Enterotoxin A(クロストリジウム・エンテロトキシン) 31.6%
3. Tritrichomonas foetus(トリコモナス) 12.0%
4. 猫汎白血球減少症ウイルス 6.0%
5. Cryptosporidium sp.(クリプトスポリジウム) 5.1%
6. Giardia sp.(ジアルジア) 4.3%
7. Toxoplasma gondii(トキソプラズマ) 1.7%
8. Salmonella sp.(サルモネラ) 0.5%この検査がでる前までは、各々の感染症を別々に検査しなければならなかったため、全部調べるとなると相当手間と時間がかかりました。
感染性下痢の原因をまとめて・正確に・比較的安価に調べることができ、便利になったなと思います。 -
野菜をいただきました(キャベツ)
先週は患者様に野菜をいただきました。
大きくてずっしり重いキャベツです。
さやえんどう
お父様が無農薬で畑をしていらっしゃるそうで、この前はのらぼう菜(かき菜)を頂きました。私は野菜が大好きなので本当に嬉しかったです。
さっそく、キャベツを使って料理を作りました。
キャベツがあまくてすごくおいしかったです。ごちそうさまでした。
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胸部レントゲン検査
5月11日(水)は東京都内で開催されている日本臨床獣医学フォーラム・東京レクチャーシリーズの「胸部レントゲン検査」についての講義に参加してまいりました。
【胸部レントゲン検査】
以前にもお話ししましたが、
★レントゲン検査では、液体・骨は白く、空気は黒くうつります
よって心臓は血液が溜まっているため白くうつります。
肺は空気が入っているため黒くうつります。
【正常猫のレントゲン】
肺はわんちゃん・ねこちゃんともに下図のように
①左前葉前部
②左前葉後部
③左後葉
④右前葉
⑤右中葉
⑥右後葉
⑦副葉
の合計7葉にわかれています。
(ちなみに牛は8葉、豚は7葉、馬は5葉になります)
レントゲンでみると、このようになります。
*ラテラル像(横向き)
*VD像(仰向け)
このように、各肺葉の位置を考えながらレントゲンを読影します。
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ハリーとドッグラン☆
こんにちは、看護師の大澤です。
ゴールデンウィークにハリーを連れて昭和記念公園のドッグランに行ってきました♪
車をドッグランとは間逆の場所に停めてしまい長距離歩くことに×д×たくさん歩いてようやくドッグラン到着!!
ゴールデンウィークということもあってわんちゃんがたくさんいました^^
さて、問題です^^どっちがハリーでしょうか☆
正解は後ほど♪
ハリーですが、ドッグランに行っても基本他のわんちゃんと遊びません;
というより、どう遊んだらいいか分からないのです。。。泣
なので基本足元でウロウロしてることが多いんです゜д゜
でも時々こうしてほかのわんちゃんが来てくれることもありました^^ドッグラン内を走り回って遊ぶことはしませんでしたが、たくさんのわんちゃんとニオイの嗅ぎあいはしていました^^
こうして少しずつ触れ合っていっていつか思いっきり走って遊ぶ日がくればいいなと思って見てました☆
また行こうねー^∀^♪ちょっと追っかけてましたがフラれて帰ってきました笑
2011年05月10日(火) 投稿者 osawa | ハリー君日記, 立川市マミー動物病院ブログ
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わんにゃんドック
本日の「わんにゃんドック」は16歳の猫のピーちゃんでした。
ピーちゃんは当院開業後、間もなく来院された猫ちゃんで人間が大好きです。
2年前にもわんにゃんドックを受けており、本日は2回目のわんにゃんドックでした。
16歳とは思えないがっちりとした風貌で、ヒゲが長くて立派です。
お尻をなでられるのが大好きだそうで、私もいつもなでさせてもらっています。
2年前に比べなんと体重は400gも増えていました。
わんにゃんドックとは、「一般身体検査・尿検査・糞便検査・血液検査・胸部レントゲン・腹部レントゲン・腹部超音波検査」で全身を一通り検査する、人間ドックのような検査になります。
ピーちゃんもみためはがっちりしていて健康そうに見えますが、検査をしていくと何点か異常がみつかりましたので、今後定期的に経過をおっていく事になりました。
お家の方にアップルパイをいただきました。スタッフみんなでおいしく頂きました。
ハリー君のこともいつも気にかけて下さり、おやつをいただきました。ありがとうございました。
ピーちゃんは来院時に大きな声でニャーニャーなくので、最近では泣き声だけで来院されたのがわかるようになりました。今後もずっと健康を維持できるように、できる限りのお手伝いをさせて頂ければと思っております。
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リンパ腫のレスキュープロトコール
「リンパ腫」はわんちゃんに比較的多い悪性腫瘍です。リンパ腫には発生部位によって様々な型があり、なかでも一番多い「多中心型リンパ腫」では無治療での生存期間は4~6週といわれています。
リンパ腫の治療法には化学療法(抗がん剤)、外科療法、放射線療法がありますが、通常の第一選択は化学療法(抗がん剤)になります。
第一選択の抗がん剤は、
ドキソルビシン
ビンクリスチン
サイクロフォスファマイド
プレドニゾロン(ステロイド)
になります。
上記抗がん剤がすでに効かなくなったリンパ腫に対して実施される抗がん治療をレスキュープロトコールといいます。
今回、第一選択の抗がん剤に対し反応がみられなくなってしまったリンパ腫のわんちゃんに対し、レスキュープロトコールを行うことによって腫瘍の縮小がみられたためご紹介させて頂きます。
【症例】
パグ メス 3歳
「リンパ腫治療で様々な抗がん剤(ドキソルビシン・ビンクリスチン・サイクロフォスファマイド・メトトレキセート・L-アスパラギナーゼ・プレドニゾロン)を使用したが反応しなくなり腫瘍が大きくなってしまった。昨日から頚部が腫れて呼吸が苦しそう。」との主訴で来院されました。
全身のリンパ節がかなり大きくなっており、頚部は腫脹し浮腫がみられました。
まだ3歳なので若々しく、名前を呼ぶといつも顔を傾けてくれるかわいいわんちゃんです。
すでに第一選択の抗がん剤に対し反応がなくなっているため、各種レスキュープロトコールを提示いたしました。
【各種レスキュープロトコール】
現在、様々なレスキュープロトコールが報告されています。下記プロトコールの詳細(用量・副作用など)は日本語で詳しく記載された論文はないため、海外文献を読まなければなりません。このような時、英語が母国語だったらよいのになと思います。
薬剤
症例数
(例)
反応率
(%)
完全寛解率
(%)
反応中央値
(日)
44
41
30
―
15
47
47
―
43
27
7
86
117
65
31
61
54
62
44
61
31
87
52
63
57
35
23
83(CR)
25(PR)
49
41
41
129
それぞれの利点・欠点、副作用、投与回数などについてご説明させて頂いたところ、L-アスパラギナーゼ+ロムスチンプロトコールを選択されました。
このプロトコールでは
L-アスパラギナーゼ
ロムスチン
を併用します。
投与したところ、翌週には全身のリンパ節はかなり小さくなり、呼吸はだいぶ楽になりました。
投与前までは呼吸困難で夜深く眠れませんでしたが、ぐっすり睡眠をとることができるようになりました。
この子は、みんなに「かわいい」といわれるのが大好きで、カメラ撮影も大好きだそうです。
少しでも良い状態を保つことができ、飼い主様やお家のわんちゃんと楽しい生活を送ることができればと思います。
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院内セミナーで「しつけ」について勉強しました。
今日はお昼休みに、院内セミナーを行いました。
内容は「しつけ(問題行動)」についてです。以前、看護士の大澤さんがしつけのセミナーを受講してきましたので、復習を兼ねてセミナー内容を大澤さんに説明してもらいました。
【大澤さんのノート】
書き込みだらけで、とても勉強したのが伝わってきます。このノートを作成するために、休診日にも出勤して勉強をしていました。
ハリー君も一緒に聴いてました。
おとなしくしていました。
看護士の加藤さんがまたお茶菓子を持ってきてくれました。「萩の月」という有名なお菓子です。
物産展で買ってきてくれたそうです。外がフワフワで中がしっとりクリームでおいしいです。加藤さんはおいしいものをよく知っていて、よく当院にもってきてくれます。皆でおいしく頂きました。
ハリー君もうらやましそうにみていました。
ちょっと見つめ過ぎです。
当院ではしつけについて聞かれた場合、看護士の大澤さんが一番勉強しているので、大澤さんに説明してもらっています。しつけについてお困りの際は、まず大澤さんにご相談頂ければと思います。大澤さんは定期的に子犬のしつけ教室を開催しておりますので、ご希望の際はご連絡ください。