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内視鏡による胃内異物摘出術

内視鏡 記事一覧

  1. 内視鏡による胃内異物摘出術

    5ヵ月齢のわんちゃんが肉団子を串ごと食べてしまったとの主訴で来院されました。
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    まずはX線造影検査を行ったところ、胃内に串が残存していることが疑われました。
    X線検査にて異物はうつることもありますが、うつらないこともあります。
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    このまま胃内に竹串が残ったままだと胃潰瘍・胃穿孔をおこし命に関わることもあるため、飼い主様と相談した結果、まずは内視鏡による異物摘出を試みたところ、胃内に竹串がみられました。
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    胃粘膜には発赤・出血痕がみられ、竹串が胃粘膜を刺激してしまった可能性が考えられました。
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    内視鏡にて竹串を摘出しました。
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    【摘出した竹串】
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    内視鏡によって食道内・胃内異物を手術せずに摘出できることがあります。摘出できない場合は手術が必要になります。

    当院では異物を食べてしまった子に対しては、吐かせることができる異物の場合、催吐処置をすることがありますが、尖がったものなど吐かせることができない異物の場合はまずは内視鏡にて摘出を試みて、摘出が難しいようでしたら飼い主様と手術を行うか相談しております。

    今回のように尖がった物質は催吐させることによって食道を穿孔させてしまう可能性があるため催吐処置をすることはできません。内視鏡または外科手術が第一選択となります。

    2013年10月16日(水) 投稿者 teramoto | 内視鏡, 治療例, 消化器疾患, 画像診断